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作者姚秋如
出版日期20251025
著作名稱台湾周辺におけるヒゲクジラ類の多様性と個体群のつながりを探る。 =日文
會議名稱從黑潮之路看見鯨之記憶論壇。2025.1025。
會議地點平戶市。長崎縣。日本。
會議日期20251025
主辦單位財團法人臺南市台日文化友好交流基金會
國際性會議Y
主題動物;動物
關鍵字クジラ類(Mysticeti); 季節的分布; 台湾; 多様性
摘要はじめに: 台湾は西太平洋のクジラ・イルカの回遊ルート上に位置しており、周辺海域に生息するヒゲクジラ類(Mysticeti)の種構成、個体群構造、季節的分布は、海洋生態学の重要な研究課題の一つである。しかし、歴史的な資料の不足や座礁個体の標本が限られていることから、台湾近海におけるヒゲクジラの生物多様性には依然として多くの未解明な点が残されている。
研究方法:本研究では、長期的な履歴データと現代の観測データを統合的に分析することで、台湾周辺におけるヒゲクジラ類の種多様性および活動パターンをより包括的に明らかにすることを目指した。使用した資料は以下の通りである。:
1. 初期の形態学的比較研究(例:Yamada et al., 2006 によるブライドズクジラ類標本の識別基準)。
2. 博物館収蔵標本に対する分子遺伝学的分析(Yao et al., 2024)。
3. 台湾鯨類長期座礁データベース(1994~2025年、Chou et al., 2024[1994~2018年]および海洋動物救援網[MARN]による最新データを含む)。
主な成果:
1. 分子同定により種リストを拡充: 25点のヒゲクジラ標本に対してミトコンドリアDNA断片の配列分析を行った結果、少なくとも6種を確認した:小ミンククジラ(Balaenoptera acutorostrata)、ブライドズクジラ(B. edeni edeni および B. edeni brydei)、シロナガスクジラ(B. musculus)、オミュラヒゲクジラ(B. omurai)、ナガスクジラ(B. physalus)、ザトウクジラ(Megaptera novaeangliae)。特に、シロナガスクジラとナガスクジラは台湾の博物館標本として初めて分子レベルで確認された種であり、これにより希少種が過去に台湾近海を訪れていたことを示す重要な証拠が得られた。
2. 現代の出現傾向と主要種: 過去30年間の座礁記録において、オミュラヒゲクジラとミンククジラは最も頻繁に確認されたヒゲクジラであり、分子同定の結果とも一致している。これら2種は台湾周辺海域に比較的安定して生息している主要な構成メンバーであると考えられる。座礁例自体は30件未満と多くはないが、ザトウクジラなど回遊性の高い種の座礁や目撃が、毎年3〜5月に集中しており、西太平洋の回遊ルート上で台湾を経由する行動様式と関連している可能性がある。
結論および地域連携への提言:
本研究は、複数の資料を統合することで、台湾周辺海域におけるヒゲクジラ類の種多様性に関する重要な基礎データを提示した。
個体群構造の観点からは、台湾のミンククジラ個体が、日本近海のオホーツク海・太平洋側個体群(O個体群)および日本海・黄海・東シナ海沿岸個体群(J個体群)とどのように関連しているかが、東アジアにおける保全管理上の重要な未解決課題である。
私たちは、台湾で座礁したミンククジラのDNAデータを、日本の既存O/J個体群の遺伝データベースと照合する共同研究を提案する。この協力により、西太平洋低緯度域における情報の空白を効果的に埋めることができ、東アジア海域のミンククジラの管理および保全に、より精確な科学的根拠を提供できると期待される。
計畫主持人姚秋如
計畫編號114海保-0605-生-特-06
計畫年度114
計畫委託單位海洋保育署
計畫名稱臺灣重要擱淺鯨豚遺傳物質冷凍典藏暨保育生物人才培力計畫
系統號NO000007453

May 10 2024 17:17:25
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